インプラント治療とは、歯を失った箇所(顎の骨)に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療法です。固定して取り付ける為、土台がしっかりしています。入れ歯、両隣の歯を削り土台にして橋をかけるように取り付けるブリッジとは違った治療法です。
顎の骨の厚みや神経・血管の位置などを一つ一つレントゲンで調べ、患者様へ診断結果を元にインプラント治療の方法やメリット・デメリットなどをお伝え致します。
指定の箇所の歯茎を切開して顎の骨に穴を開け、人工歯根を埋め込んでいきます。
インプラントと骨がくっつくまで、約2ヶ月~6ヶ月間待機します。
待機期間中は、インプラントに仮歯を装着し対応します。
また骨の状態によって対応が異なります。
2回法の場合は、歯茎を再び切開して人工歯根を露出させ、人工歯を取り付けます。
インプラント治療後は、インプラントを長持ちさせる為に日々のセルフケアと半年に定期的なメインテナンスが必要です。
1Dayインプラント治療とは、インプラント体の埋め込み~仮歯を入れるまで、全て1日で完了します。そのため、治療期間と治療回数を最小限に抑えられます。
通常のインプラント治療は、チタン製のインプラント体を顎の骨が結合するまでお待ち頂く期間があり、2~6ヶ月後に人工歯を埋め込みします。
1Dayインプラント治療は、治療した日に人工歯を入れる為、その日のうちに天然歯のような噛み心地を手に入れることができます。
通常のインプラント治療では、全ての歯を失ってしまった場合、8~14本のインプラントを埋入します。
それに対し1Dayインプラント治療は、片顎4~6本だけを埋入するので手術時間を短くでき治療費も抑えることが可能な為、患者様の負担を軽減できます。
基本的な治療(インプラント体の埋め込み~仮歯を入れるまで)が1日で終了します。その為、美しい見た目に改善でき、自分の歯のような噛み心地を実感できます。
1Dayインプラント治療では、手術当日に仮歯を固定できますので歯が抜けた状態はありません。
1Dayインプラント治療は、顎全体の歯をまとめ、数本のインプラントを埋入する為、バランスの取れたキレイな口元になります。
インプラント治療は、入れ歯やブリッジの治療とは違う為に外科手術を行う必要があります。また通常のインプラント治療同様、手術後に痛みを感じたり、腫れたりする可能性もあります。
当院では、痛みが苦手な方や手術が不安な方に静脈内鎮静法をおすすめしております。
局所麻酔に加えて静脈内鎮静法を行う事で、リラックスした状態で手術を受ける事ができます。
インプラント治療は、ブリッジや保険入れ歯と比較すると費用が高くなります。
自費診療である為、保険診療と比べて費用が高額ですが質の高い材料を多く使用できる為、患者様のご要望に近い結果を得られる可能性があります。
1Dayインプラント治療が完了した後に、定期的なメインテナンスが無いとインプラント周囲炎(歯周病ような症状)を引き起こす可能性があります。インプラントは炎症を引き起こす可能性が高い為、細菌感染してしまうと、骨吸収が進み、重度になるとインプラントが抜け落ちる場合もあります。
インプラントを長持ちさせる為には、毎日のセルフケアと歯科医院で定期検診を受け、口腔内を清潔な状態に保つ事が大切です。
抜歯埋入インプラントとは、抜歯と同時にインプラントを埋入する治療法です。
メリットとしては、治療期間が短く、手術の回数が少なくて住む為、患者様の負担を軽減できます。
当院では、治療時間の短縮やトラブルのリスク軽減など、患者様への負担を抑える為に、インプラント治療前にCT撮影をしております。
CT撮影で取得した顎の骨の厚みや高さ、幅などのデータを元に治療の精度を高めています。
インプラント手術を行うには、ある程度の骨の厚みや高さが必要ではございますが、骨不足で治療を断れた患者様に対し、骨造成手術をご提案しております。
インプラント治療に必要な顎の厚み・高さを得られる為、骨不足でお困りの患者様へもインプラント治療を受けていただける可能性があります。
当院では治療に使用した器具は、自動洗浄機で洗浄・滅菌を行っており、インプラント治療の安全性を高める為の衛生管理を徹底しております。さらに患者様に使用する器具セットをパッキングし、治療の直前まで一切開封することなく保管してますので、治療中の器具の心配はありません。
万が一、10年以内に「歯が欠けた、嚙み合わせが良くない」などで再治療が必要になった場合には、当院が責任をもって再治療致します。 また日々のセルフケアや定期的なメインテナンスを受けて頂く事で、インプラントも長持ちしますので、治療後のメインテナンスも大切です。
インプラント治療では、手術の安全性と正確性が非常に大切で、そこに問題があればインプラントが長持ちしません。当院では、歯科用CTで撮影した高精細な3D画像を元に治療の段取りを行い、インプラント治療の正確性と安全性を高めています。
歯科用CTを使用することで、顎の骨の厚みや神経・血管の位置まで高精細な3D画像を取得できるため、手術の安全性が高まります。また歯根の病巣や破折の状態など、インプラント治療以外のデータも取得できます。
インプラント治療を行うには、インプラントを埋め込める為の骨量が必要です。歯科用CTで骨量を正確に確認し、骨造成の必要性を検討します。また、顎の骨の下にある太い神経の位置も確認し、麻痺のリスクを最小限に抑えております。
インプラントの埋入位置は、CTで取得したデータを元に埋入します。見た目や嚙み合わせなどを考慮して、インプラントを埋め込む角度や位置、深さなどを決め、正確なシミュレーションを行います。また、CTで取得したデータを3D画像で提示し、患者様へのインプラント治療の説明資料として役立ております。
サージカルガイドとは、CTで取得したデータをコンピューターに読み込ませ、インプラントの埋入位置や角度、深さなどを正確に設計されたガイドです。サージカルガイド使用し、インプラントを埋入することで、成功率が格段に上がります。
位置・角度が正確でインプラントを埋入できる
顎の骨付近にある神経を傷つけたり圧をかけたりすることで麻痺が起きる場合があります。サージカルガイドを使用することで、トラブルを防ぎならがインプラントの埋入ができます。
手術時間の短縮と低侵襲の治療
インプラントの埋入位置や角度などが正確であり、短時間での埋入ができます。また、歯茎の切開を最小限にできる為、患者様への負担も大幅に軽減できます。症例次第では、歯茎を全く切開することなくインプラントを埋入するフラップレス手術も行えます。
インプラントを長く使用できる
正しい位置にインプラントを埋入することで、長い間、使用できます。位置や角度が悪いと、インプラントが骨を突き抜けてしまう場合もあります。
サージカルガイドを使用する事で安全にインプラント治療ができ、インプラントも長持ちします。
ただし、インプラントを長持ちさせるには、日々のセルフケアと定期的なメインテナンスも大切です。
認知症になる原因として歯が関係しており、食べ物を噛む力(咀嚼力)が低いと認知症になる恐れがあります。また天然歯と比べるて咀嚼力は、入れ歯が30%、ブリッジが60%、インプラント治療80%です。認知症の要因はさまざまですが、認知症が気になる方はインプラント治療を選んだ方がよいでしょう。
よく噛む事で唾液の分泌量が増え、自浄作用によって虫歯や歯周病、口臭が防ぐ事ができます。さらに、噛む筋肉を鍛えられることで、しわやたるみの予防、身体のバランス感覚が整う事で転倒のリスクを抑えます。インプラント治療でよく噛めるようになることは全身の健康に深く関係していると言えます。
インプラント治療では、インプラントを顎の骨に埋め込む為、顎の骨にある程度の厚みと高さが必要です。当院では、顎の骨の厚みや高さが不足している方にもインプラント治療を受けて頂けるように、顎の骨を増やす手術(骨造成)を行っております。当院で行っている骨造成術は、サイナスリフトとソケットリフト、GBR法です。
歯周病は、歯垢や歯石に含まれる細菌の感染によって、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)が壊されていく病気です。炎症が起きると、歯を支える骨が破壊され、やがて歯が抜けてしまいます。
調整不足の入れ歯を使うと、歯茎に過剰な圧力がかかることで顎の骨が破壊されます。
定期的に入れ歯も調整する必要があります。
頬骨の奥にある上顎洞が口の近くに寄っており、上顎の骨が薄くなっている場合には、インプラント治療を行えない場合があります。
インプラントを埋め込むのに十分な骨の高さが上顎にない場合に、小鼻の脇にある上顎洞の底部に骨補填材を埋入して骨再生を行う方法です。
ソケットリフトは、上顎の奥歯の骨が部分的に不足している場合に適用する骨造成です。
歯を失ったところを専用の器具で押し上げて、人工骨とインプラントを埋め込みます。インプラント埋入と同時に行えるため、サイナスリフトよりも早く治療が完了します。
GBR法は、インプラント治療において、骨の厚みや高さが足りない場合に行う骨造成です。
骨が不足しているところに人工骨や移植用の骨を注入し、特殊な膜で覆うことで骨の再生を促します。インプラントの埋入と同時にGBR法を行うことも可能です。
当院では、骨造成術のデメリットを抑える事と患者様の負担を軽減する為に、患者様に合った骨造成術を行い、安全性や機能性、審美性に優れたインプラント治療を目指し、日々取り組んでおりますので、できるだけ少ない負担でインプラント治療を受けたいという方は当院にご相談下さい。
当院のインプラント治療は、インプラント治療後10年以内で再治療が必要となった際には、保証規約に基づき当院で再治療を行います。
インプラントの再治療が必要なケースは次のとおりです。
保証を利用して再治療を受けていただくには、定期的な歯のメインテナンスを続けていただく必要があります。
インプラント治療は、歯のメインテナンスを怠るとインプラント周囲炎のリスクが高まります。
万が一のときに保証を受けていただく為にも、定期的な歯のメインテナンスが大切です。
抜けた歯をそのままにしておくとリスクが上がる為、歯が抜けた後は早めに入れ歯やブリッジ、インプラント治療などの治療を受けましょう。
歯列にかかる力のバランスが乱れることで、歯がずれたり傾いたりして歯列が乱れます。また噛み合わせも変わってくる為、食事や会話に影響が及びます。
歯列・噛み合わせが乱れることで顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす恐れがあります。顎関節症になると、頭痛や肩こりが起こり、日常生活に支障をきたす場合があります。
歯を失う事で、噛めにくくなり咀嚼もうまくできなくなる為、胃腸に負担がかかります。
上顎の前歯が抜けると、サ行、タ行、ハ行、マ行の発音が難しくなり、会話に支障をきたす恐れがあります。
前歯や奥歯が抜けた状態をそのままにしておくと、顔の筋肉のバランスが崩れて顔貌が変化する場合があります。
歯を失った事で自信を失う方や劣等感を感じる方が少なくありません。
残っている歯がずれたり傾いたりすることで、治療が難しくなる場合があります。例えば、ブリッジを行うときに歯が傾いている場合は神経の除去が必要になる為、患者様への負担が大きくなります。
歯がずれたり傾いてくると歯磨きがしづらくなる為、食べ物のかすや歯垢などが溜まりがちになります。歯ブラシ以外にも、デンタルフロスや歯間ブラシなどで入念にケアをしなければ、虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。
インプラント治療後は、定期的なメインテナンスが欠かせません。適切なメインテナンスを定期的に受けることで、インプラントを長持ちできる事が臨床研究で証明されています。
反対に、メインテナンスを怠ると、インプラント周囲炎によってインプラントが抜け落ちる場合があります。
インプラント治療は高額な為、長持ちするかどうかを気にされる方が多くいらっしゃいます。インプラントを長持ちさせたい方は、定期的なメインテナンスと日々のセルフケアを欠かさないことが大切です。
インプラントの品質と残った歯の健康を維持するには、定期的なメインテナンスとセルフケアを続ける必要があります。歯垢を作らない、歯垢をすぐに取り除くことを徹底することで、インプラント周囲炎の予防に繋がります。
しかし、歯磨きだけでは歯垢を落としきれていないケースが少なくありません。
定期的なメインテナンスで、日々の歯磨きで落とせていない歯垢や歯石を徹底的に除去すれば、インプラントを長持ちでき健康な歯を守ることができます。
歯磨きだけでは全体の50%程度しか歯垢を除去できないと報告があります。
日々のセルフケアでは歯磨き以外に、デンタルフロスや歯間ブラシも使うこともおすすめしています。
セルフケアの質を高めるには、ご自身に合った歯ブラシを選んでいただく必要があります。自分の口の形に合った歯ブラシを選び、お口の中を丁寧に磨きましょう。歯の裏側や奥歯、親知らずの部位には、タフトブラシという先端が細い歯ブラシを使う事が適しています。 また歯ブラシは毛先が広がると食べかす等を落としきれなくなる為、1ヶ月に1回は交換することをおすすめします。
インプラントに異常が無くても、定期的なチェックとメインテナンスが必要です。また、定期検診ではお口の中に虫歯や歯周病ができているか、食べかすが残っていないかなどもチェックする為、健康な歯を維持できます。
また定期検診を受けていただく事でメリットもあります。
当院では、患者様のお口に合った歯ブラシ選びや歯磨きの方法をアドバイスいたします。患者様の磨き方のクセによって磨き残しがあると、虫歯や歯周病を防ぐことができません。その為、定期的にブラッシング指導を受けていただき、清掃状態のチェックやアドバイスを通じてセルフケアの質を高める必要があります。
定期検診では、歯科衛生士が専用の器具を用いて歯ブラシだけでは落としきれない汚れを徹底的に除去します。
また、歯に付着した細菌も除去できる為、口の中を清潔に保てます。
歯に痛みが出たり、歯茎が腫れたりしてから対処しても、インプラントの寿命を縮めてしまいます。インプラント周囲炎によってインプラントの周りに炎症が起きると、歯茎や顎の骨が破壊されてインプラントを支えられなくなり、治療が難しくなります。
その為、初期のインプラント周囲炎であれば、早期発見・早期治療で改善できる可能性が高いので、症状がでる前の予防が大切です。
お口全体が健康でなければインプラントも長持ちしません。インプラントの周りの歯と歯茎の状態から、虫歯や歯周病の有無をチェックします。また、詰め物・被せ物と歯のすき間からも虫歯が再発する場合がある為、こちらもチェックが必要です。
レントゲン検査では、インプラントを埋め込んだ顎の骨の状態や健康な歯の状態を調べます。
嚙み合わせは常に変化する為、定期的なチェックが必要です。嚙み合わせが悪くなるとインプラントへの負担が増え、人工歯が欠けたりネジがゆるんだりする場合があります。また、健康な歯への負担が増えた場合は、歯根が折れたり被せ物が外れたりする可能性があります。
患者様の磨き残しやすい箇所を調べ、正しい歯磨きの方法や歯ブラシの選び方をアドバイス致します。
専用の器具や薬剤でインプラントと健康な歯を清潔にします。セルフケアでは落としきれない汚れを定期的に除去することで、虫歯や歯周病などのリスクを抑えられます。
インプラント治療後は、インプラント周囲炎を防ぐために定期的なメインテナンスを受けていただく必要があります。
患者様へもインプラント周囲炎とはどういった症状か知って頂く事で、セルフケアや定期検診に対する意識が高まります。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周りの歯茎に炎症が起きる疾患です。インプラントは人工物の為、虫歯にはなりませんが、周りの歯茎は天然のものですので、他の歯茎と同様に歯周病を発症するのです。インプラントの周りに炎症が起きると、顎の骨が溶かされインプラントがずれたりしてきます。
インプラント周囲炎の原因は、歯垢に含まれる細菌が毒素を出し、歯茎や顎の骨に炎症を引き起こすことです。
食べかすや磨き残しなどがあると、そこで細菌が増えてインプラントの周りに炎症を引き起こします。
日々のセルフケアで歯垢を徹底的に取り除くとともに、定期的な歯のメインテナンスで磨き残した歯垢や歯石を徹底的に除去すれば、インプラント周囲炎を予防できます。
インプラント周囲炎は歯周病よりも早く進行すると言われています。また、歯周病よりも治療が難しく、改善できない場合があります。
インプラントを長持ちさせる為には、日々のセルフケア、定期的な歯のメインテナンスを受けることが大切です。